2023/02/20色々/追悼:松本零士先生
今日もツイッター本垢(@makimogpfb)の不当凍結解除ならず。そこらへんはnoteに書いた:
そんな中、松本零士先生の訃報が走った。数年前、海外で倒れられて心配だったが、ついにこの日が来てしまった。
たいへんキャラクターメイキングや発想、デザイン力が秀逸な巨匠だったと思う。流石にリアタイ世代ではないが、銀河鉄道999や宇宙戦艦ヤマトのアニメ映画が山程再放送されていて、慣れ親しんだものだ。
いつぞやか、松本零士先生が描いた銀河鉄道999のリューズの絵がバチクソにキマっているのが話題になって、こりゃ全ての絵描きやアニメーターがひれ伏すわと思った:
リンク:
https://twitter.com/PPPppppppQQQ/status/1312757292366852096?t=sqeGzhQHBTqAqj0Mic_MZQ&s=19
一方で、ユニークでハチャメチャな独身時代の生活も話題だった。その中でも、サルマタケ(あまりにも不潔な生活をしたため、脱ぎ捨てっぱなしのパンツからキノコが生えた)はあまりにも有名。
銀河鉄道999で、鉄郎が風呂嫌いで不潔なのも、そのあたりから来ているのだろう。
同じく銀河鉄道999では、ラーメンなどの、およそSFらしくない大衆グルメや文化が頻繁に出てきて、そこも面白いポイントだったが、そこも松本零士先生の飾らない部分が出ていた。
一方で、男のロマンや生き様にこだわる作風がファンから絶賛されているが、ハーロックなどの「理想の漢」は、自身の「弱さ」や「男らしくなさ」のコンプレックスを反転させた究極の理想像だったのではないかと思う。男はロマンや大志を抱いて激しく熱く生きろとは何とも現実の男性諸氏には窮屈で耳の痛い話でもあると、男性ではない側から見ると思ったりもする。
だから、鉄郎のような、そんなに美形でもなく風呂も入らないキャラを出し、大衆文化もマシマシに表現する。そんなところも、バランス感覚に優れた作家だったのだろう。
実は私は、あまり松本零士先生の漫画を読んではいない(銀河鉄道999あたりの傑作選くらい)が、読んでいた兄によると、未完で投げっぱなしの漫画も多いらしい。それは何とも勿体ない話だ。
また、アニメに恵まれた方だとも思う。どの松本零士先生デザイン/関与のアニメも、一流の監督/脚本/演出/アニメーター/音楽/声優に恵まれている。それだけ、「この絵/世界観をアニメにしたい」と思わせる無尽蔵の魅力が、松本零士先生にはあったのだろう。あらためて大きな存在を失った。今はただ、哀悼の意を表したい。